背もたれの中央に伸びるY字のパーツ。Yチェア(CH24)は、背と肘をつなぐ曲木や手編みの座面にも工夫があります。メーカー公式の解説をもとに、その仕組みを図解と一緒に見ていきましょう。

先に答え:Y字は、笠木を支える構造の一部
Y字のパーツは、背もたれと肘掛けを兼ねる「笠木」を支え、組み立てにも関わります。背中に触れる曲面や手編みの座面と組み合わさり、Yチェアの見た目と使い心地をつくっています。
「Yの形ゆえ、2点(後脚も含めると4点)で笠木をより安定的に支える」 [1]
Yチェアの仕組みを5つに分けて見る
1. Y字の先端が、笠木を2点で支える

Y字パーツの二股は、笠木の左右にある穴へ差し込まれます。後脚も含めると、笠木は4点で支えられる構造です。メーカーによると、Y字の形は組み立てに必要なだけでなく、笠木を安定して支える役割も担っています。[1]
2. Y字の隙間と曲面が、背中に沿う

Y字パーツには、笠木と背もたれに合わせた複数方向のカーブがあります。公式解説によると、V字の隙間は背骨の曲線に沿い、椅子を引くときの取っ手にもなります。[1]
3. 背もたれと肘掛けは、ひと続きの曲木

背から肘へつながる部材は「笠木」です。一般的な樹種では、木材を蒸気でU字に曲げ、乾燥させて形を安定させる「曲木」の技術が使われます。背中が当たる面には傾斜がつき、当たりをやわらげます。[1]
4. Y字パーツは、3枚の薄板からできている

Y字パーツは、木製パーツの中で唯一、3枚の薄板を貼り合わせた合板です。薄板にカーブをつけてY字に成形し、組み立て時にひねって笠木の穴に差し込むことで、奥行き方向の曲面も生まれます。[1]
平面的に見えるY字が、奥行きのある立体的な形に仕上がります。
5. 座面には、約150mのペーパーコード

座面は、紙をより合わせたペーパーコードを手作業で編んでつくられます。約150mを使い、熟練職人でも編み上げにおよそ1時間かかります。[1][2]
封筒のような編み方で、座面は左右が高く、前後が低い立体的な形になります。メーカーは、腿の部分でクッションのような役割も果たすと説明しています。[1]
使っている人の感想|座面・背もたれ・高さ
購入して使った人のレビューから、座り心地を考える手がかりを紹介します。吹き出しは原文の引用ではなく、感想を図解屋が要約・再構成したものです。
張りのある座面は、使い始めから印象が変わる
座面高43cmを購入。使い始めは硬かったけれど、約1週間で和らぎ、適度な張りとクッション性を感じるようになった。
背もたれの当たり方には、体格による違いも
1年以上使っているけれど、もたれると背中に痛さを感じることがある。夫は数時間座っても気にならないようだ。
座面の高さは、足の着き方と合わせて見る
身長171cmの自分には、座面高43cmが合っていた。
1949年の協働から生まれ、1950年に発売
デザインはハンス J. ウェグナー。カール・ハンセン&サンとの協働は1949年に始まり、CH24は1950年に発売されました。メーカーは、中国・明時代の椅子が着想のひとつになったと紹介しています。[1][2]
「Wishbone Chair」は、背の形が鳥の叉骨に似ていることに由来します。日本では背面の形から「Yチェア」と呼ばれます。[1]
よくある質問
YチェアとCH24は別の椅子?
同じ椅子を指します。CH24が製品名・型番で、日本では「Yチェア」、欧米では「Wishbone Chair」の名称でも知られています。[1][2]
Y字のパーツは何をしている?
背と肘をつなぐ笠木を、二股の先端で支えます。後脚と合わせて4点で支える構造です。[1]
ペーパーコードはどれくらい使われている?
1脚に約150mを使い、熟練職人でも編み上げにおよそ1時間かかります。[1][2]
まとめ:Yの形は、見た目と構造をつなぐ
YチェアのY字パーツは、笠木を支え、背中に沿う形をつくり、組み立てにも関わる部材です。そこに背と肘をつなぐ曲木、立体的に編まれたペーパーコードの座面が加わります。
一見シンプルなシルエットの中に、部材の形とつなぎ方、素材の使い方が組み合わされています。次にYチェアを見るときは、背面のYだけでなく、笠木の曲線や座面の編み目にも目を向けてみてください。

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